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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

羽黒地区パークボランティア研修会を開催 人と野生動物の関係を学ぶ

2026年03月31日
羽黒 藤井 明子
令和8年3月5日(木)、令和7年度羽黒地区パークボランティア研修会を開催しました。羽黒地区パークボランティアは、月山ビジターセンターを拠点に活動する国立公園パークボランティア組織です。活動内容は主に館内・イベント等での自然解説、施設の維持管理(清掃等)等への協力ですが、活動の一助となるよう、毎年環境省が研修会を開催しています。
今年度は、山形大学農学部教授の斎藤昌幸先生を講師に招き、斎藤先生が研究されている「人と野生動物の関係」についてご講義いただきました。

パークボランティア活動のフィールドである羽黒山周辺での自然観察会においても、冬の時期は雪の上にウサギやテン、キツネといった中型哺乳類の足跡(フィールドサイン)が見られ、冬の自然解説の目玉にもなっています。それらは一体何を表しているのか?その背景を知るべく、羽黒地区を含む山形県庄内地方において、「人間活動が野生生物に与える影響」をテーマに様々な形で調査・研究をされている斎藤先生のお話を伺いました。
研修会
貴重な研究内容を紹介いただいた講義
斎藤先生の研究室では、山の中での人間活動と野生生物との関係に着目され、山中に通る人間の道「林道」「登山道」、人間や山に入る「行為」が、野生生物にどのような影響を与えているか、中型哺乳類を対象に研究されています。今回の講義では、庄内地方の各所において実施された調査・検証について、豊富に紹介いただきました。

講義を通じ、野生生物が人間活動を認識して、うまく活用している状況をあらためて知るとともに、さまざまな視点と、調査に基づいた見解に、驚きと新しい知見を得る機会となりました。講義後の質疑応答においても熱心な質問が続出しましたが、斎藤先生から詳しく説明をいただき、さらに学びが深堀りされたことと思います。
研修会
質問が続出しました
パークボランティア活動は、自然解説等で人と自然を結びつける、重要な役割のひとつです。今回の研修は、今後のパークボランティア活動の充実につながる貴重な時間となりました。
研修会
降雪直後の登山道。道が雪で隠されても、ウサギの足跡がついています。いつも利用している痕跡なのでしょうか(2025年12月羽黒山にて撮影)
もしかしたら自然観察会といった山中におけるパークボランティア活動そのものも、そこに住む野生生物に影響を与えているのかもしれません。